
学会へ初めて参加するときは、「普通の出張と何が違うのか」「何を持っていけばいいのか」で迷いやすいものです。
聴講だけなら、特別な持ち物はそれほど多くありません。
発表がある人は発表データやPCまわりを追加し、宿泊する人は着替えや身支度用品を足していきます。
最初から全部そろえようとせず、受付や発表で忘れると困るものから準備し、そのあと宿泊分を追加すると考えると整理しやすくなります。
この記事では、聴講だけの場合、発表・座長がある場合、宿泊を伴う場合に分けて、学会に持っていくものを順番に整理します。
1泊2日・2泊3日で増えるものや、バッグ・キャリーケースの考え方、最終日の荷物まで確認できます。
学会の持ち物はまずここから確認する

最初に、自分がどこまで当てはまるかを見てください。
参加方法別の確認項目
| 参加方法 | まず確認するもの |
|---|---|
| 聴講・一般参加 | スマートフォン、財布、受付に必要なもの |
| 必要に応じて | 名刺、筆記用具、プログラム・抄録集、学生証など |
| PCを使う | PC、電源アダプター、充電ケーブル、必要な接続機器 |
| 発表する | 発表データ、バックアップ、大会から指定されたもの |
| 宿泊する | 着替え、下着・靴下、身支度用品、普段使う薬など |
聴講だけなら、まず上の2行を見れば十分です。
発表者や座長は、大会から案内されている内容を見て必要なものを追加します。
聴講だけなら受付と会場で使うものを準備する
一般参加なら、学会だからといって特別な道具をたくさん持っていく必要はありません。
まずは受付で必要なものと、会場で実際に使うものをそろえます。
スマートフォン
参加登録情報やQRコード、プログラム、会場案内などをスマートフォンで確認する大会があります。
交通経路やホテルの予約情報を見ることもあるため、出張中に使う場面は多くなります。
ただし、受付方法は大会によって違います。
紙の参加証を持参するのか、スマートフォンでQRコードを表示するのか、会場でネームカードを発券するのかは参加者向け案内を見ておきます。
たとえば第90回日本循環器学会学術集会2026では、参加証発行用のQRコードを紙に印刷したもの、またはスマートフォン・タブレットの画面で提示できると案内しています。
参加区分によっては学生証などの提示が必要になる場合もあります。
財布
交通や食事などで使います。
普段はスマートフォン決済が中心でも、自分の予定に合わせて現金やカードも用意します。
受付に必要なもの
忘れたくないのはここです。
大会によって、
- 参加証
- QRコード
- 参加登録画面
- ネームカード
- 学生証などの証明書
が必要になることがあります。
一般的な学会の持ち物リストより、参加する大会の案内に書かれているものを優先します。
プログラム・抄録集
紙のプログラムや抄録集を使う大会もあれば、Webサイトやアプリで確認する大会もあります。
紙で持参する必要がある場合だけ荷物へ入れればよく、オンラインで確認できるなら無理に印刷する必要はありません。
名刺・筆記用具
どちらも全員必須ではありません。
名刺交換をする予定がある人は名刺を、紙にメモしたい人は筆記用具を持っていきます。
「学会だから必要そう」ではなく、自分が会場で使うかどうかで決めれば十分です。
発表する人は演者向け案内から追加する

発表者は、一般参加の持ち物に発表関係のものを追加します。
発表データの持ち込み方法やPC接続は大会によって違うため、まず演者向け案内を見ます。
発表データとバックアップ
口演では、USBメモリでデータを提出する大会もあれば、自分のPCを接続する大会もあります。
準備する前に、
- 発表データの提出方法
- 指定されているファイル形式
- PCを持参する必要があるか
- バックアップをどう用意するか
- 動画や音声を使う場合の条件
を見ておきます。
たとえば第51回日本足の外科学会学術集会2026では、PCを持ち込む場合、必要に応じてHDMI変換コネクターとACアダプターを持参し、USBフラッシュメモリなどにバックアップデータを用意するよう案内しています。
USBメモリを使える大会でバックアップを用意するなら、自分のPCで使える端子も見ておきます。
USB Type-CとUSB Type-Aの両方を使う人なら、SanDisk Ultra Dual Drive Goのような両端子対応タイプも候補になります。
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USBメモリが必要かどうかは大会ごとに違います。所属先でUSBメモリの利用ルールが決められている場合は、そちらにも従います。
PCを持参するなら接続端子も見る
自分のPCを持っていく場合は、本体と電源だけでは足りないことがあります。
大会側が用意する映像接続と、自分のPCの端子を照らし合わせます。
たとえば会場側がHDMI接続でも、自分のPCにHDMI端子がなければ変換アダプターなどが必要です。
見る順番は、
大会側の接続方法 → 自分のPCの端子 → 足りないもの
です。
複数の端子をまとめたい場合は、HDMIやUSBを備えたAnker 332 USB-C ハブのような製品もあります。
USB-C端子があるPCでも、すべて同じように映像出力できるわけではありません。購入する場合はPC側の仕様も見ておきます。
ポスター発表はポスター本体だけで終わらない
ポスター発表なら、ポスターを用意するだけでなく、
- 指定サイズ
- 掲示時間
- 撤去時間
- 掲示用具を自分で用意するのか
- 当日持参するのか
まで見ておきます。
押しピンなどを会場側が用意する大会もあるため、先に買う必要はありません。
座長は持ち物より集合時刻を忘れない
座長の場合は、特別な道具よりも座長向け案内を見る方が先です。
受付場所、集合場所、何分前までに着けばよいかなど、大会ごとの指示を確認します。
PC・スマートフォンは充電するものまでセットで考える

電子機器は、本体だけバッグへ入れて電源やケーブルを忘れやすいところです。
PCやスマートフォンを持っていくなら、充電や接続に使うものも一緒に見ておきます。
- PCの電源アダプター
- スマートフォンの充電器
- 充電ケーブル
- モバイルバッテリー
- USBメモリ
- 必要な変換アダプター
充電器とモバイルバッテリーをまとめる
充電器、ケーブル、モバイルバッテリーをそれぞれ持つと、細かい荷物が増えます。
Anker Power Bank(10000mAh, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)は、モバイルバッテリー、USB充電器、USB-Cケーブルが一体になったタイプです。
ホテルでは充電器として使い、外ではモバイルバッテリーとして持ち出せます。
PCにも使いたい場合は、必要な出力が機種によって違うため対応を確認します。
ケーブル類は一か所にまとめておく
PC電源、充電ケーブル、USBメモリ、変換アダプターをバッグのあちこちへ入れると、荷造りの途中で入れたか分からなくなりやすくなります。
ひとつのポーチへまとめておけば、出発前に中身を見るだけで確認できます。
サンワダイレクト 200-BAGIN015BKは、仕切りを動かせるセミハードタイプのガジェットポーチです。
電源やケーブル類をまとめる用途なら候補になります。
飛行機を使う場合はモバイルバッテリーに注意する
飛行機で学会へ向かう場合は、モバイルバッテリーの扱いも出発前に見ておきます。
国土交通省では、2026年4月24日からモバイルバッテリーの機内持ち込みルールを変更しています。
160Wh以下のモバイルバッテリーは1人2個まで機内へ持ち込むことができ、預け入れ荷物には入れられません。
機内でモバイルバッテリー自体を充電したり、モバイルバッテリーからスマートフォンなどへ給電したりしないことも案内されています。
国土交通省「モバイルバッテリーの機内持込みの新たなルールについて」
利用する航空会社でも最新の案内を確認してから荷造りします。
宿泊する人はホテルで使うものを足す
学会関係の持ち物が決まったら、次に宿泊分です。
ここで追加するのは、主に衣類や毎日使うものです。
着替え・下着・身支度用品
基本になるのは、
- 着替え
- 下着
- 靴下
- 化粧品・整髪用品など
- コンタクト用品や眼鏡など
- 普段使う薬
です。
特に、薬やコンタクト用品など現地ですぐ代わりを用意しにくいものは先に入れておきます。
ホテルにあるものは先に調べる
歯ブラシ、シャンプー、部屋着などはホテルによって用意が違います。
旅行用品を全部持っていくのではなく、予約したホテルの設備やアメニティを見て、足りないものだけ追加します。
着替えはホテル用として分けておく
衣類をPCや学会資料と混ぜるより、ホテルで使うものだけまとめておくと取り出しやすくなります。
無印良品 ポリエステル仕分けケース圧縮タイプ Mのような仕分けケースを使う方法もあります。
1泊2日と2泊3日では何を増やす?

泊数が増えても、PCや充電器、発表用品まで増えるわけではありません。
調整するのは主に宿泊中に使うものです。
1泊2日・2泊3日の持ち物比較
| 持ち物 | 1泊2日 | 2泊3日 |
|---|---|---|
| PC・充電関係 | 基本同じ | 基本同じ |
| 発表関係 | 基本同じ | 基本同じ |
| 下着・靴下 | 日程に合わせる | 1日増える分を調整 |
| 着替え | 必要な分 | 必要な分を追加 |
| 身支度用品 | 基本同じ | 基本同じ |
| 薬 | 必要日数分 | 必要日数分 |
服を毎日すべて替えるのか、ジャケットなどを共用するのかでも荷物量は変わります。
「2泊だから○着」と固定せず、日数が増えることで実際に使い切るものだけ増やすと考えます。
バッグは持ち物が決まってから選ぶ

何泊だから何L、と先にキャリーケースを決める必要はありません。
PCを持つか、発表用の荷物があるか、季節の衣類がかさばるかでも荷物量は変わります。
必要なものを一度並べて、手持ちのバッグへ入るか見てから決めます。
キャリーケースを使う場合
宿泊用品まで手持ちバッグへ入らないなら、キャリーケースを使います。
LEGEND WALKER レジェンドウォーカー (5509-48-R)はSサイズ35L、国内線機内持ち込み可能モデルです。
ただし、「2泊3日だから35Lがちょうどいい」とは限りません。
持っていくPCや衣類を決めてから容量を選びます。
会場用とホテル用は分けておく
キャリーケースを使う場合も、会場で必要なものは別のバッグへまとめます。
会場用
- スマートフォン
- 財布
- 受付に必要なもの
- PC
- 発表用品
- 充電関係
- 貴重品
ホテル用
- 着替え
- 下着・靴下
- 身支度用品
- ホテルで使うもの
こうしておけば、ホテルへキャリーケースを置いて会場用バッグだけで移動できます。
最終日はキャリーケースの預け先も決めておく

学会最終日は、朝にチェックアウトしてから会場へ向かうことがあります。
その場合は、持ち物だけでなくキャリーケースをどこへ置くかも決めておきます。
ホテルで預かってもらうのか、会場クロークを使うのか、帰りに使う駅へ預けるのかで、学会後の動きが変わります。
ホテルのチェックアウト後、荷物は預けられる?学会出張の最終日の預け先を整理では、帰りの動線から預け先を選ぶ方法をまとめています。
出発前の学会持ち物チェックリスト
最後に、必要なところだけチェックします。
すべて持っていくのではなく、自分の参加方法と大会の案内に合わせて選んでください。
聴講・一般参加
- スマートフォン
- 財布
- 受付に必要なもの
- プログラム・抄録集(必要な場合)
- 名刺(必要な場合)
- 筆記用具(必要な場合)
- 学生証など指定された証明書(必要な場合)
発表する人
- 演者向け案内を見た
- 発表データ
- バックアップ
- PC(必要な場合)
- PC電源アダプター
- 必要な接続機器
- ポスター(ポスター発表の場合)
- ポスターの掲示・撤去時間を見た
座長を担当する人
- 座長向け案内を見た
- 受付場所
- 集合場所
- 集合時刻
電子機器
- スマートフォン充電器
- 充電ケーブル
- PC電源アダプター
- モバイルバッテリー(必要な場合)
- USBメモリ(使用できる場合)
- 必要な変換アダプター
宿泊
- 着替え
- 下着
- 靴下
- 身支度用品
- コンタクト用品・眼鏡など
- 普段使う薬
- ホテルにないアメニティ
出発前
- 大会の参加者向け案内を見た
- 発表者・座長は専用案内を見た
- ホテルの設備・アメニティを見た
- 会場用と宿泊用の荷物を分けた
- 飛行機利用時の手荷物条件を見た
- 最終日のキャリーケースの預け先を決めた
何から準備すればいいか迷ったら、現地で簡単に代用できないものから先に入れます。
受付に必要なもの、発表データ、PCの電源、普段使う薬などを先に入れ、そのあと着替えやホテル用品を足せば、準備する順番が分かりやすくなります。

